写真を撮ろう  トリミング

撮影のあとで    トリミングする?

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 撮影した写真をどのように見ますか?
パソコンで? 紙にプリントして?
どんな形であれ、撮った写真を選ぶときになると、いらない物が写っているのが気になりますね。
反対に、この部分だけ気に入ったという場合もあります。

 
不要な部分をカットしたり、気に入った部分だけを切り取ることを、<トリミング>といいます。
 

ボストンの地下鉄が地上を走るシーン

 電車の好きな人には、どんな部分の写真でも面白いのでしょう。
しかも、狙った部分を撮影して、それが狙いどおりに撮れたら、また楽しいことでしょう。

 左の写真は、ボストンの街を走る地下鉄の全景です。
この写真のなかから、先頭部分を切り取る、これがトリミングです。
こんなに極端なトリミングは稀でしょうが、ふつうは、トリミングした部分だけを拡大して、ある程度の大きさの写真にします。
トリミングについては、昔から賛否両論がありました。

 写真は撮ったときの感動が命だから、ファインダーで見たままを大事にすべきだ。
だから、トリミングをすべきではない。
トリミングばかりしていると、構図が上手くならないではないか、という声まであります。

 反対の声は次のように言います。
写真とは撮れた画像の見せ方まで含めたものだから、ファインダーで見たときだけではなく、画像の見せ方も大切である。
だから、トリミングしても良い。

 フィルム・カメラの時代は、トリミング否定派が優勢でした。
デジカメになった最近では、トリミング肯定派が優勢でしょうか。

フルサイズとAPS-Cサイズの比較
 トリミングを考える前に、デジカメに写る写真の大きさを考えてみましょう。
左の薄緑の部分は、35ミリフィルムの比率です。
縦が 24 ミリで、横が 36 ミリです。
このサイズをフルサイズといって、デジカメでも高額な一眼レフが採用しています。

 黄色い部分は、多くの一眼デジカメに使われているAPS-Cというサイズで、縦が16.7 ミリ、横が 23.4 ミリです。
フルサイズのほうが大きく、面積で比べるとAPS-Cは、約 45 %しかありません。

そのため、大きく引き延ばした場合、フルサイズのほうが写真が滑らかに見えます。

 それは事実なのですが、ボクがちょっと気になっているのは、写真のプロポーションが少し違うことです。
フルサイズのフィルムは、映画のフィルムの一コマから出発しています。
いくらか横長な感じがしませんか。
それに比べると、APS-Cサイズはちょっと正方形に近くなっています。
 このプロポーションの違いは重要です。
というのは、カメラを構えたときすでに、目の前に見える風景を切り取って、写真に写しとっています。
ですから、見る目がすでにトリミングしている、と言ったらいいのでしょうか。

 フィルム・カメラの時代が長かったボクの目の前には、フルサイズの枠がこびりついてしまっています。
どんな風景を見ても、フルサイズの 50ミリ標準レンズで見た枠が、自然のうちに目の前にあるのです。
この枠内が写真に写ると、いつも何気に感じています。
これこそ究極のトリミングでしょう。

 ボストンの地下鉄の写真は極端なトリミングですが、写真は景色を切り取ることですから、写真を撮ること自体がトリミングする行為だと言えますね。
 

ちょっとしたヒントになるかも
 トリミングして拡大すると、とうぜんに滑らかさがおちます。
1枚の写真にはたくさんの情報が詰まっていますが、その一部だけ使うわけですから、情報量が減るのはあたりまえですね。
トリミングを否定はしませんが、トリミングすると写真の物語る力が低下するように思います。
それは情報量が減るからなのでしょうね。
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