写真を撮ろう  絞りについて

撮影のとき    絞りについて

「写真を撮ろう」のトップへ戻る
 露光といえば、光にさらす、つまり光を当てることです。
ですから露出といえば、光を当てる量の調整ということになります。
コンパクト・デジカメを使っていれば、露出を気にする必要はないでしょう。
全自動(=オート)で撮影すれば、バッチリの露出で撮れます。
    
絞りの違い    F8               F22  

 露出をきめる要素のうち、光を当てる時間をコントロールするのは、シャッター・スピードです。
長い時間シャッターを開いておけば、光の量は多くなりまし、短い時間なら少なくなります。

 露出を調節するのには、もう一つ絞りという仕組みがあります。
絞りとは、カメラ内部にある「絞り羽根」と呼ばれる部品を開閉させ、光の量を調整するメカニズムです。

 シャッター・スピードが時間で光の量を調節するのにたいして、絞りは一度に入る量を調整します。
絞りの段階はF値と呼ばれ、 「F1.4」「F4」「F8」〜「F32」「F64」という具合に、数値の大小によって表されます。

 数字が大きくなるにつれて、絞る量が大きくなって、光の入る量が少なくなります。逆に数字が小さくなると、絞りが開いて光の入る量が増えます。

 シャッター・スピードが早くても、絞りを大きく開けば、光の量はふえますから、明るい写真が撮れます。
反対に、シャッター・スピードが遅くても、絞りを閉じてやれば、光の量は減ってしまい、暗い写真になります。
つまりカメラは、シャッター・スピードと絞りの二つで、露出を調整しているわけです。

 カメラは人間の目よりずっと許容範囲が狭く、一定範囲の明るさしか受け付けません。
明るすぎても真っ白にの写真なってしまうし、暗すぎれば真っ黒の写真になってしまいます。
たとえば、真夏の海辺や晴天の雪山のように明るければ、カメラに入る光の量も多くなりますから、減らしてやらないとカメラは最適な写真ととることができません。
また、真っ暗闇な夜なら光がないので、カメラは何も感じることができずに、真っ黒い写真しか撮れません。


 絞りを一定にし、シャッター・スピードだけでコントロールするとか、シャッター・スピードを一定にして、絞りだけでコントロールするとかしても良いのですが、絞りとシャッター・スピードの両方で光量をコントロールしたほうが、きめ細かな調節が可能です。
たとえば、早く動くものは早いシャッター・スピードでなければ、写し撮ることができませんから、早いシャッター・スピードも必要です。
この時に、明るい環境での撮影なら、絞りを絞ってやる必要がありますし、暗い環境なら絞りを開いてやる必要があります。
被写体の動きと撮影環境に応じた光量の調節のために、シャッター・スピードと絞りを最適な組み合わせにします。

 晴天の雪山のように非常に明るいと、絞りを閉じた上にシャッター・スピードも早くして、光の入る量をグッと減らし、カメラの内部をくらくします。
それでも晴天の雪山は外部環境が明るいので、カメラにはたくさんの光が入って、最適な写真が撮れることになります。

 露出を決めるときには、シャッター・スピードを遅くすると、カメラブレの原因になりますから、まず最初に最適なシャッター・スピードを決めます。

1.動きのない人物写真を撮るので、シャッター・スピードを1/125に決めます。
2.今日の天気は高曇りですから、絞りは F11 でいこう、といった具合です。

これで最適な光量をカメラの中に送ることができます。
この決め方をシャッター・スピード優先と言います。

 反対に、絞りから先に決めることもありますが、この場合には、被写界深度というレンズ固有の特性が関係してきます。
そのため、被写界深度のページで説明しています。
 絞ると上の図のように、レンズを通った光が、絞りで減らされていきます。
 それに対して、絞りを開くと、レンズを通った光が、よりたくさん感光部へと到達するようになります。
 絞りの数値を大きい方向に一段変えることを、<一段絞る>といいます。
一段絞ると開口部分の面積が1/2になりますから、感光部上に写る像の明るさが1/2になります。

 反対に、絞りの数値を小さい方向に一段変えることを、<一段開く>といいます。
一段開くと、開口部分の面積が2倍になりますから、感光部上に写る像の明るさが2倍になります。

 全自動(=オート)では、シャッター・スピードと絞りとの関係を、カメラが瞬時に計算し、最適な数値をきめてくれます。
そのために、撮影者は被写体にカメラを向けるだけで、シャッターを押すことができます。
しかし、カメラは被写体が動くかどうかまでは考えてくれませんから、速く動くものには全自動では対応できないことになります。
シャッター・スピードを速くしたら、絞りは開く、ことを覚えてください。

ちょっとしたヒントになるかも
 手前から風景のずっと向こうまで、近距離から遠距離まですべてピントが合っていることを、パンフォーカスといいます。
これは焦点距離の短いレンズを、絞ったときにおきる現象です。
コンパクト・デジカメは焦点距離の短いレンズを使うケースが多いので、一眼レフ・デジカメよりパンフォーカス効果を得やすくなっています。
それに対して、遠距離のものはボケて、手前のものにだけピントが合っているのを、ボケ写真といいます。

 コンパクト・デジカメならF8に設定して、マニュアルフォーカスでピントを約2mの位置に設定すれば、ほぼパンフォーカスになります。
「写真を撮ろう」のトップへ戻る